―大屋根の下の日向ぼっこ―

　一体となった大きな1階平面とその上にかかる2階がすっぽりと納まっている大屋根が望まれていました。 そこで、奥行きが深くともすれば陰気になる建物中央に快適な局所気候を導くことがテーマの1つとなりました。
　大屋根の棟を南側に寄せることで、リビング及び2階の気積を確保し、ダイナミックなリビングの奥まで光を誘導する光の道をつくりました。
　と同時に、北側の前面道路からは空を大きく感じ、建物の圧迫感を取り除き、ともすれば建物の影になる北側道路にも、快適な局所気候をもたらしています。

　2階を内包する大屋根を山にたとえるなら、その森の中で出くわした光あふれる広場が中央のリビングです。